エリクソン 発達 理論。 エリクソンの漸成的発達理論

エリクソンのライフサイクル論 意味や解説

エリクソン 発達 理論

子育て…何が正解か分からないですよね! そもそも唯一の正解なんてないんですけど。 ただ、大枠として「こんな感じにやっていけばいいよ」という後ろ盾があったらちょっと安心できますよね。 そこでご紹介したいのが、 エリクソンの発達理論です。 心理学の世界には、2人の超有名なエリクソンがいます。 1人は、催眠で有名なミルトン・エリクソン。 そしてもう1人が、発達理論を体系化した、今回ご紹介するエリク・ホーンブルガー・エリクソンです。 エリクソンの発達理論は非常に有能で、日本で有名な精神科医の佐々木正美先生も色々な本でご紹介されています。 佐々木先生の数ある名著の中でも特別有名な 『子どもへのまなざし』も、ベースとなっているのはエリクソンの理論と言っていいと思います。 私も、子どもの支援に携わっている時には、担当しているお子さんについての報告書のようなものを書くときにエリクソンの理論は良く引用していました。 エリクソンは、アメリカで様々な民族の子育てに触れる機会があり、 「子育てにおける大切なことは、どんな民族にも共通している」という結論を導き出します。 そして、 人間の一生を8つの段階(乳児期、幼児期、児童期、学童期、思春期・青年期、成人期、壮年期、老年期)に分け、それぞれの時期に、 成熟・発達していくための主題 (発達課題)があるとしました。 さらにエリクソンは、このそれぞれの段階の乗り越えるべき 発達課題は、それ以前にクリアした発達課題を駆使して達成されていくと考えました。 「心の発達は積み重なっていく」ということですね。 また、このエリクソンの理論は、 社会性の発達や成熟を考慮しているということもポイントです。 それぞれの発達段階で、必要な他者との関わりを通して人は成長していくとされています。 エリクソンの発達理論は、8つの発達段階に分け、それが積み重なっていくということで 「ライフサイクル論」と呼ばれたり、社会性も考慮しているということで 「心理社会的発達理論」と呼ばれたりします。 『基本的信頼感』とは、 「自分の全てをあるがままに受け入れてくれる他人がいる」という安心感と、「自分は他人に受け入れられる価値のある人間なんだ」という自分自身に対する信頼感 のことです。 まとめると 「自分と周囲の人のことを信頼できる感覚」という感じでしょうか。 もうちょっとお話を大きくすると、 「自分や自分の人生のことをOKと思えている感覚」と言えると思います。 その点で、「基本的な信頼感」と言えます。 エリクソンはアメリカ人なので、『ベーシックトラスト basic trust』と呼びました。 『基本的信頼感』は、求めたことに対して養育者に答えてもらうことを繰り返し経験することで、獲得していきます。 赤ちゃんは、自分では何もできません。 養育者に求めたことに答えてもらうことで、 「自分にはどうやら、他人に受け入れられる価値があるようだ」ということと、 「この人(養育者)が受け入れてくれるのであれば、その他の人もきっと受け入れてくれるだろう」という、上記で説明した「自分と周囲のことを信頼できる感覚」が養われていきます。 基本的信頼感を獲得できると・・・ 『基本的信頼感』は、「自分や自分の人生のことをOKと思えている感覚」のことです。 この感覚を持つことができれば、それは 「自己肯定感」や 「自信」というものに繋がっていきます。 反対に、『基本的信頼感』の獲得に失敗すると、それは「自己肯定感」が養われなかったということなので、「困難にぶつかった時にすぐに諦める」「周囲に対する漠然とした不信感を持つ」「自身に対する無力感・自己不全感を持つ」といった状態になってしまいます。 『基本的信頼感』の獲得のためには 『基本的信頼感』の獲得のために必要なことは、 「赤ちゃんが望んだことは満たしてあげる」ということです。 佐々木正美先生は、乳児期(~1歳半)は、 「子どもの要求は全部かなえてあげる」ぐらいの気持ちで育てるのが良いと主張されています。 また、 「養育者に対する信頼の大きさは、養育者に充分 「依存」できたかで決まる」とも述べています。 「依存」というと悪いイメージがあるかもしれませんが、佐々木先生は 「子どもが、自分が望むように愛されること」という意味で「依存」という言葉を使っています。 養育者に完全に身を任せるというか、もたれかかるというか、そんなイメージです。 「絶対に受け止めてもらえる」という確信があるから、100%身を任せることができるということですね。 そして、この時期に充分依存できないと、返って後に依存的になることもあります。 これは、不登校・ニート・引きこもりといった現れ方をすることもあります。 乳児期に我慢させるとどうなるのか? 抱き癖 「赤ちゃんの要求に全て答えなさい」と対になる考え方の1つに、「抱き癖がつくから抱かない(=要求に答えない)」というものがあると思います。 これは、 現代では完全に否定されていて、産婦人科や保健センターでも「どんどん抱っこしてあげてください」という指導に変わっています。 理由は、ここまで説明してきた通りだからです。 「抱き癖」についての考え方は、1940年代にアメリカのスポックマン博士によって提唱されました。 日本でも、1960年代から「母子手帳副読本」に掲載されていました。 「抱き癖」については、その後の研究が進んで誤りであるということが分かり、スポックマン博士自身も「私の主張のせいで多くの子どもが愛着障害になってしまった」と誤りであったと認めています。 しかし残念ながら、日本ではその後20年の間「母子手帳副読本」に掲載され続けました。 このことで、「母と祖母の間の抱き癖問題」が勃発したりしてしまいました。 乳児院での実験 戦後の海外の乳児院で、夜中に授乳をするグループと、泣かれてもミルクをあげないグループに分けて、その後の経過を追う実験が行われました。 夜中にミルクをあげないということを徹底すれば、数日すれば夜中に泣かない赤ちゃんになります。 しかし、その後の経過を見ていくと、ミルクをもらえなかった赤ちゃんは、 「よい子」「我慢強い子」になったわけではなく、 「諦めのよい子」になってしまっていました。 この結果からも、乳児期は「願いは叶わないこともある」ということを学ぶ時期ではなく、 「100%受け止めてもらえる」という経験を積み重ねるべき時期であると言えます。 子どもの要求を全部叶えるのは、自然に巣立ってもらうため 佐々木先生のこの考え方は、 お腹いっぱいにさせてあげれば、自然と巣立っていきますよ。 反対に、この時期に我慢をさせてお腹を空かせたままにさせてしまうと、上手く飛び立ってくれません。 というイメージだと思います。 1歳半を過ぎると、トイレトレーニングなど、我慢を学ぶ時期が始まります。 ここで、なぜ素直に我慢を学んでいけるかと言えば、それまでの間に、十分満足させてもらえていたからです。 満足できていたから、我慢したり、譲ったりということができます。 自分が持っていないのに、周りに「どうぞ」とは譲れませんもんね。 そのため、1歳半までの乳児期は、「子どもの要求は全部かなえてあげる」ぐらいの気持ちで育てるのが良いということになります。 これから始まる我慢の練習の前に、まずは満足させてあげるということですね。 ここで満足できていないと、「なんで俺ばっかり!」となってしまいます。 お子さんが1歳半までの間、泣かれて夜中に抱っこするのは、とても大変なことです。 しかし、ここでお腹いっぱいになってもらうと、その後の10数年がとてもスムーズになります。

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エリクソンの漸成的発達理論

エリクソン 発達 理論

発達心理学が非常に特化したトピックに焦点を当てていることに気付くことがあります。 しかし、もっと大きな枠組みで発達段階を考察することは、非常に役立つ情報を与えてくれます。 生まれてから死ぬまでの人間の段階を知ることは人生を理解することに繋がります。 そして、これこそがエリクソンの発達理論が私達に伝えていることなのです。 と彼の唱えた理論は人生の発達段階の研究の先駆けとなりました。 彼の研究は広い範囲をカバーしていますが、 最も有名なものに、心理社会的発達理論という理論があります。 この理論は個人の人生における大きな変化を8つの段階に分類したものです。 今回はこの理論の段階を一つずつ説明していこうと思います。 「心理社会的発達理論は、個人のライフサイクルにおける変化を8つの段階に分類した理論です。 」 人生における8つの段階 エリクソンによるそれぞれの段階は2つの核によって形成されており、 一つ一つの段階が正と負で成り立っています。 人は、このような社会的双極性に適応し、期待された通りに成長していかなければなりません。 また、それぞれの段階がライフサイクルをより良くするために克服するべき危機でもあります。 信頼 vs 不信 これは人生の最初、0歳から1歳にかけての段階です。 この段階で赤ちゃんは親に対して信頼の態度を発達させなければいけません。 もしここで安定したケアを赤ちゃんが受け取ることができれば、その赤ちゃんは信頼し始めます。 この段階の克服とは、未知との出会いである「不確実性」に直面したとき、他人に信頼が置けることを意味します。 自律心 vs 恥と疑惑 これは第二の段階で、2から3歳頃に現れます。 ここで子どもは自律心へのステップを踏み出すことになります。 食べること、着替えること、そして自由に両親に反抗することを学習するのです。 しかし、それと同時に両親の教える社会的模範に従って、自律の為に自分の欲望を抑える必要もあります。 また、自律的な活動を始めると、自分は本当にそれを行う能力を持っているのかと疑問に思い始めるでしょう。 しかし、 社会規範の範囲内でこのを挑戦に変え、子どものやる気を高めることに繋げられれば、それは成功と呼べるでしょう。 積極性 vs 罪悪感 これはおよそ3から6歳の段階で、 子どもが個人的な目標に対して挑戦する積極性を持ち始めます。 しかし、いつもこのように行動するわけではありません。 なぜなら、多くのケースで他の人達の希望や要望にぶつかってしまうからです。 ですので、子どもは目標を追求して、目的意識を学ぶ必要が出てきます。 勤勉性 vs 劣等感 この段階は7歳から12歳の子どもに現れます。 ここでは、自分と他人を比べることで社会的ツールを学びます。 クラスメイトなどと 私達の社会は、良い結果を出す為に他人と協力する方法を教えます。 しかし、この時の発達が上手くいかないと、他人を尊敬しても自分には劣等感を感じてしまうでしょう。 アイデンティティ vs 役割の混乱 第五の段階は思春期に現れます。 若者は様々な身体的変化と共に、新しい社会的な要求に直面します。 そして、これは彼らの自己概念や自身の役割の混乱に繋がります。 ですので、 自身の考えや将来への理想に向けて行動しなければいけなくなります。 また、思春期のアイデンティティについては、発達心理学者のジェームス・マーシアがエリクソンの理論をさらに発展させています。 親密性 vs 孤独 これは成人期に現れる段階です。 ここでは個人が他人と繋がりを持つ為にアイデンティティを掘り下げなければいけません。 また、自分を確立させつつ、他人のアイデンティティと調和させるために、「他人と共存する」という絆を見つけるのです。 この段階を克服できれば、社会的な孤独を抱えずに、様々なタイプの人間関係を持つ能力が身につきます。 生殖 vs 自己吸収 この7つ目の段階は成人期の大部分を占めます。 生産的な人生を確立するために、 アイデンティティや親密性を超えて、 個人は周りの人間、仕事、そして子どもと深く関わりを持たなければなりません。 生産的な人生を達成する為に必要な行動は彼らを停滞から守り、目標に向かって前進させてくれます。 Erikson, Erik. 1968, 1974. Identidad, Juventud y Crisis. Erikson, Erik. 2000. El ciclo vital completado. McLoad, S. 2013, 20 de septiembre.

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エリクソンの発達段階と発達課題とは?ライフサイクル理論を分かりやすく解説

エリクソン 発達 理論

エリクソンの漸成的発達理論(えりくそんのぜんせいてきはったつりろん、The Epigenetic Chart in Erikson's Theory)とは、E・H・エリクソンが提唱した、人間の発達を包括的に捉える理論である。 (1)乳児期(出生から1年未満) 乳児期は、乳児自身が信頼できる人(母親または母親的な人)に出会うことで、自分や他者を十分に信頼できるようになる期間である(基本的信頼感)。 親の不在や不和、乳児への拒否、虐待、放任などは、乳児の精神機能が正常に発達せず、や行動の問題が発生する(基本的不信感)。 (2)幼児期初期(1歳から3歳) 初期は、言語の急速な発達に伴い、自ら行動するようになる期間である(自律性)。 自分という主体性や自主性の基盤となる。 上手くいかないと葛藤が起こる(恥、疑惑)。 (3)幼児期後期(3歳から6歳) 幼児期後期は、自律性が育まれ、自分で考え、行動するようになる期間である(積極性)。 また、親の助言や「ごっこ遊び」を通じてや社会性や規範を身につけていく。 その間に親からの注意・叱責を受けて不安を引き起こす(罪悪感)。 (4)学童期(6歳から13歳頃) 学童期は、生活の主な場所や時間が保護者(家庭)から学校や同年代へと舞台が移っていく時期である。 他者との関わりの中で、自身の得意・不得意を自覚し、積極性を生かしながら目的を達成していく(勤勉性)。 一方、失敗や叱責、勝負への敗北を経験する(劣等感)。 (5)青年期(13歳から22歳頃) 青年期は、多くの異なる場面や状況において、自分とは何者か、自分は何になりたいのかについて考える時期である(アイデンティティ(同一性)の確立)。 その過程で、自分が何者かが分からず悩む(役割の拡散・混乱)。 (6)成人期(22歳から40歳頃) は、職場や家庭など現実的な役割を担い、責任を負うようになる期間である。 さらに同性や異性との関係を重要視する(親密性)。 親密性を獲得していくためには、アイデンティティを獲得されていなければならず、相手に受け入れられないと後ろ向きなが生まれる(孤独感)。 (7)壮年期(40歳から65歳頃) 壮年期は、職業上の知識や技術、子育ての知識や技術を次の世代に伝達する期間である(世代性)。 次世代への関心の薄さや関わりがない場合、他者と関わり合いがなくなるため、自己満足や自己陶酔に陥りやすい(停滞)。 (8)老年期(65歳以上) 老年期は、死に対する意識が高まり、人生を回顧する時期である。 大きな世の中や人類の秩序や意味の伝承と、自分自身の人生を回顧して受け入れることが課題となる(自我の統合)。 「死」を受け入られないと、さまざまな衰えに対してのなどを抱く(絶望)。 表1エリクソンの漸成的発達理論 引用参考文献 1).

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