急性リンパ性白血病 看護。 白血病の看護|症状と看護過程における問題、看護計画とケアについて

白血病に関するQ&A

急性リンパ性白血病 看護

このセクションの要点• 小児急性リンパ芽球性白血病 ALL とは、骨髄中で未成熟リンパ球 白血球の一種 が過度に多くつくられるがんの一種です。 小児ALLにはサブグループがあります。 家族歴及び放射線曝露により小児急性リンパ芽球性白血病の発生リスクに影響がでる可能性があります。 小児急性リンパ芽球性白血病を疑う症状としては発熱や挫傷があります。 小児急性リンパ芽球性白血病を発見し診断するために、血液と骨髄を調べる検査が行われます。 諸条件により予後 治癒の可能性 や治療法の選択が変わります。 小児急性リンパ芽球性白血病 ALL とは、骨髄中で未成熟リンパ球 白血球の一種 が過度に多くつくられるがんの一種です。 小児急性リンパ芽球性白血病 急性リンパ性白血病またはALLとも呼ばれます は、血液と骨髄のがんです。 このタイプのがんは未治療のままだと通常敏速に増悪します。 小児において最も一般的ながんです。 通常、骨髄内ではやがて成熟した血液細胞となる幹細胞 未成熟細胞 がつくられます。 血液幹細胞は骨髄系幹細胞かリンパ球系幹細胞になります。 骨髄系幹細胞は以下の3種類の成熟した血液細胞の1つになります:• 赤血球:体のあらゆる組織に酸素やその他の物質を運びます。 血小板:血液を凝固させて出血を予防する上で役立ちます。 感染や病気と闘う顆粒球 白血球 リンパ球系幹細胞はリンパ芽球細胞に成熟し、以下の3種類のリンパ球 白血球 の1つになります:• Bリンパ球は感染と闘うために役立つ抗体をつくります。 Tリンパ球は感染と闘うための抗体をつくるBリンパ球を補助します。 ナチュラルキラー細胞はがん細胞やウイルスを攻撃します。 ALLでは、過度に多くの幹細胞がリンパ芽球に成熟し、成熟したリンパ球にはなりません。 これらのリンパ芽球は白血病細胞と呼ばれます。 白血病細胞は感染と充分に闘うことができません。 また血液と骨髄中ではリンパ球の数が増加することから、健常な白血球、赤血球、血小板の余地が少なくなります。 このため感染、貧血、易出血性の生じる場合があります。 本PDQ要約は慢性リンパ性白血病について参照しています。 白血病のさらに詳細な情報については以下のPDQ要約を参照してください:• の治療• の治療• の治療• の治療• ヘアリーセル白血病*の治療 注 *の項目はがんinfoの項目には含まれていません。 小児ALLにはサブグループがあります。 病気を発症する危険を高めるものをリスク因子と呼びます。 リスク因子をもつことは将来がんになるということを意味しません。 また、リスク因子をもたないことは、将来がんにならないということを意味しません。 リスクを持つ可能性がある人は医師に相談してください。 ALLには次のようなリスク因子があります:• 白血病の兄弟姉妹がいる。 白人またはヒスパニックである。 アメリカに在住している。 出生前にX線照射を受けている。 放射線被爆の経験。 過去に化学療法や他の薬剤により免疫システムが弱化したことがある。 ダウン症などの遺伝子の変化、遺伝性疾患がある。 小児急性リンパ芽球性白血病を疑う症状としては発熱や挫傷があります。 がん細胞が血液以外に拡がると、固形がんを形成します。 この過程は転移と呼ばれています。 がん細胞が体内に拡がる方法は3通りあります:• 血液を透過して、がん細胞が血液を透過して、体内の脳、心臓のような固形組織内に進入し、固形がんを形成します。 リンパ系を透過して、がん細胞がリンパ系に侵入し、リンパ管を経て体内の他の部分に固形がんを形成します。 固形組織を透過して、固形がんを形成したがん細胞が組織の周囲に拡がります。 新しい 転移性 腫瘍は原発部位の腫瘍と同じタイプのがんです。 例えば、もし白血病細胞が脳に転移するのなら、脳のがん細胞は実際に白血病細胞です。 その病気は脳のがんではなく、転移性白血病です。 小児急性リンパ芽球性白血病では、病期に代わりリスク群を用います。 このセクションの要点• 小児急性リンパ芽球性白血病 ALL に対して様々なタイプの治療法があります。 小児急性リンパ芽球性白血病患者さんは、小児白血病を専門に扱う医療チームにより治療計画を立ててもらうべきです。 小児急性リンパ芽球性白血病の治療は通常3段階あります。 標準的治療法として以下の4種類が用いられます:• 化学療法• 放射線療法• 幹細胞移植併用化学療法• 標的療法• 新しい治療法は現在、臨床試験で検証中です。 大量化学療法• 標的療法• 臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。 がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。 フォローアップ検査が必要になるかもしれません。 小児急性リンパ芽球性白血病 ALL に対して様々なタイプの治療法があります。 小児急性リンパ芽球性白血病治療は、小児がん専門医により監視されます。 小児がん専門医は患児を小児白血病専門医や他分野の専門家に委託する場合もあります。 専門家は以下のようになります:• 血液学専門医• がん専門医• 小児外科医• 放射線がん専門医• 内分泌学専門医• 神経学専門医• 病理学専門医• 放射線学専門医• 小児専門看護師• ソーシャルワーカー• リハビリテーション専門医• 精神科医 定期的な追跡調査が非常に重要です。 治療終了後しばらくしてから副作用が発生する場合もあります。 これらは遅発効果と呼ばれています。 脳における放射線療法は小児の脳の発達に影響を与え、気分や感覚、学習または記憶の変化の原因にもなります。 ALLの治療における遅発効果は二次的腫瘍の、特に脳腫瘍のリスクを含んできます。 早期診断と治療は、これらの二次的な脳腫瘍の危険性を回避する可能性があります。 4歳未満の小児は脳における放射線療法の副作用の高いリスクを持っています。 これらの治療によっておきる遅発効果について小児のドクターと話しておくことが重要です。 小児急性リンパ芽球性白血病の治療は通常3段階あります。 治療の第三段階で、再発の原因となる残存する白血病細胞を殺すために行います。 これはまた継続療法段階とも呼ばれています。 骨髄生検および吸引は全段階を通して行われます。 それはどの程度よく白血病が治療に反応しているかを見るためです。 特定の抗がん剤、高用量の特定の抗がん剤、剤髄腔内化学療法及び脳への放射線療法はCNSまで届くため、白血病細胞を殺し、がんの再発 再起 を防ぐことができます。 CNSでの白血病細胞の成長を阻止するため、CNS聖域療法はCNS予防法とも呼ばれます。 標準的治療法として以下の4種類が用いられます: 化学療法は、薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。 口から服用したり、筋肉や静脈内に注入する化学療法では、薬剤は血流を通って全身のがん細胞に到達することができます 全身化学療法。 脳脊髄液(胸腔内)、器官あるいは腹部のような体腔に薬剤を直接注入する化学療法では、薬剤は主にこれらの領域中にあるがん細胞に影響します(局所化学療法)。 併用化学療法は1種類より多い抗がん剤を用いる治療法です。 どの方法の化学療法が用いられるかは、治療されるがんのタイプと病期によって異なります。 静脈内に注入する髄腔内化学療法あるいは大量化学療法は、小児急性リンパ芽球性白血病が脳や脊髄まで拡がった場合あるいは拡がる可能性がある場合に用いられます。 脳や脊髄に拡がるがんを予防する場合は、中枢神経系(CNS)聖域療法またはCNS予防法と呼ばれる治療法を用います。 ALLの小児は治療の一部としてCNS聖域療法を受けます。 詳しい情報についてはを参照してください。 放射線療法 放射線療法は高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞を殺すかまたは成長させないでおくがん治療のことです。 放射線療法には2つのタイプがあります。 外照射は体外の機械を用いてがんに放射線を照射する治療法です。 内照射は放射性物質を密封した針、シーズ、ワイヤー、カテーテルをがんの内部またはその近くに直接留置して、がんに放射線を照射する治療法です。 脳及び脊髄まで拡がった小児急性リンパ芽球性白血病の治療の際は外照射が用いられます。 この方法は中枢神経聖域療法または中枢神経系予防法と呼ばれています。 脳への放射線療法は小児における成長と脳の発達に影響を及ぼすため、ALLの多くの小児には放射線療法なしでの治療が行われます。 脳と脊髄への放射線治療は、ときどきハイリスク郡の10代および小児へのCNS聖域治療として用いられます。 臨床試験では低線量照射のような副作用がより少ない放射線療法を使った新しい方法が研究されています。 幹細胞移植併用化学療法 幹細胞移植は、大量化学療法時と時々放射線療法を行った後、がん治療により破壊された造血細胞を置き換える方法です。 幹細胞(未成熟血液細胞)をドナーの血液または骨髄から取り出します。 患者さんが大量化学療法と時々放射線療法を受けた後に、ドナーの幹細胞は注入により患者さんに戻します。 再注入されたこれらの幹細胞は患者さんの血液細胞に成長し(または回復)させます。 幹細胞移植には患者さんあるいは患者さん関係者でないドナーからの幹細胞が用いられます。 幹細胞移植は小児と10代のALL患者さんの初期治療として行われるのは希です。 しばしば、再発(治療後の再起)ALLの治療の一部として用いられます。 詳しい情報についてはを参照してください。 標的療法 何人かの患者さんにおいて臨床試験に参加することは最良の治療選択であるかもしれません。 臨床試験はがんの研究過程の一つです。 臨床試験は新たな治療法が標準的な治療法より安全で有効であるかを見つけ出すために行います。 がんに対する今日の標準的な治療法の多くは早期の臨床試験を基本にしています。 臨床試験に参加する患者さんは標準的な治療を受けるか、初めて新しい治療を受けることになるかもしれません。 また、臨床試験に参加する患者さんは未来のがん治療法の改良を助けます。 新しい治療法の臨床試験が有効性を示さなくても、しばしば重要な疑問の答えとなり、研究が前進するのを助けます。 がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。 多剤併用化学療法。 髄腔内化学療法によるCNS聖域療法と大量化学療法。 時々、脳に対する放射線療法が行われることがあります。 多剤併用化学療法後にドナーからの幹細胞を用いた幹細胞移植。 新しい抗がん剤の臨床試験。 現在、米国での患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。 臨床試験に関する一般的情報はから入手可能です。 小児急性リンパ芽球性白血病サブグループ T細胞小児急性リンパ芽球性白血病(ALL)の治療法には次のようなものがあります:• 多剤併用化学療法。 髄腔内化学療法と脳に対する放射線療法によるCNS聖域療法が行われることがあります。 検証中の新しい抗がん剤、特定の抗がん剤の用量と脳への放射線療法の臨床試験。 新しい抗がん剤の臨床試験。 ALLの幼児の治療法には次のようなものがあります:• 多剤併用療法。 髄腔内化学療法によるCNS聖域療法が行われることがあります。 化学療法後のドナー幹細胞移植は検証されました。 しかし、この治療法が生存を改良するのかはわかっていません。 特定の遺伝子変化のある幼児への化学療法後のドナー幹細胞移植の臨床試験。 多剤併用療法とチロシンキナーゼ剤による標的療法の臨床試験。 年長と十代の小児の治療法には次のようなものがあります:• 幼児に使われるものよりも強力な抗がん剤を用いる多剤化学療法。 新しい化学療法のレジメでの臨床試験。 検証中の新しい抗がん剤、特定の抗がん剤の用量と脳への放射線療法の臨床試験。 フィラデルフィア染色体陽性小児ALLの標準的治療法には次のようなものがあります:• 多剤併用化学療法後にドナーからの幹細胞を用いた幹細胞移植。 多剤併用化学療法後にチロシンキナーゼ阻害剤(イマチニブメシレート)による標的療法の臨床試験。 幹細胞移植併用・非併用下での、多剤併用療法と新しいチロシンキナーゼ阻害剤の臨床試験。 現在、米国であるいはの患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。 臨床試験に関する一般的情報はから入手可能です。 再発性小児急性リンパ性芽球性白血病 骨髄内に再発した白血病の再発性小児急性リンパ性芽球性白血病(ALL)の標準的治療法は以下のようになります:• 併用化学療法。 全身照射併用・非併用下での化学療法後にドナーからの幹細胞を用いた幹細胞移植。 骨髄以外に再発した白血病の再発性小児急性リンパ性芽球性白血病(ALL)の標準的治療法は以下のようになります:• 睾丸にのみ再発したがんに対する化学療法と放射線療法。 再発性小児ALLに対していくつかの治療法が臨床試験下で検討されています。 次のようなものがあります。 新しい抗がん剤と新しい多剤併用化学療法での治療。 多剤併用療法および新しい種類の標的療法。 現在、米国での患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。 臨床試験に関する一般的情報はから入手可能です。

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急性リンパ性白血病について質問です。白血病というと症状として、汎血球...

急性リンパ性白血病 看護

白血病とはどのような病気ですか? 白血病は「血液のがん」です。 がん細胞とは、正常な細胞であったものが、遺伝子の異常などが細胞に起こることによって「正常な機能を持たないまま」「過剰に増殖するようになってしまう」細胞です。 がん細胞がどの臓器にできるかによって「胃がん」「肺がん」などになり、血液細胞ががん細胞になってしまった病気が「白血病」です。 小児期に起こるがんの中で最も多いものが白血病です。 そのうち急性骨髄性白血病は、日本で1年間におよそ100~200人のお子さんが発症している病気です。 白血病になるとどのような症状がでますか? 血液の細胞は骨の中にある「骨髄」で作られますが、白血病細胞も骨髄で増殖します。 骨髄に細い針を刺して中身を検査(骨髄検査)し、白血病細胞がたくさん存在していることで白血病と診断されます。 白血病細胞は増殖し続けますので、白血病になると正常な血液を作る力が抑えられてしまい、正常な血液の細胞(白血球・赤血球・血小板)が減ってしまいます。 正常な白血球は主に免疫力を担っています。 ですので、少なくなってしまうと、「感染症にかかりやすくなる」「感染症が治りにくくなる」「通常の免疫力があればかからないような感染症になる」などの症状が出ます。 白血病と診断された時には、白血病細胞が血液の中にもたくさんみられることがあります。 白血病細胞は通常の血液検査では「白血球」に数えられてしまいますので、診断された最初のころは「白血球」の数はむしろ多くなっていることもありますが、正常な白血球は減っていることがほとんどです。 正常な赤血球は主に酸素を運搬する働きをしています。 酸素は細胞が機能するために必須なので、少なくなってしまうと、いわゆる「貧血」の症状としてだるさやめまいなどが現れます。 過度に少なくなると、体の臓器が正常に機能することができなくなってしまいます。 正常な血小板は主に出血を止める役目を果たしています。 ですので、少なくなってしまうと血が止まりにくくなり、大量に出血してしまったり、重要な臓器(脳など)に出血をしてしまったりすることがあります。 そのほかに、白血病細胞が骨髄の中で増えることにより骨が痛くなることがあります。 また、リンパ節や肝臓・脾臓に白血病細胞がたまることによって大きくなり、首や足の付け根などにしこりができることがあります。 それぞれの症状の程度は個人差がありますので、すべての白血病の方に同じ症状がでるわけではありませんが、白血病細胞は自然になくなることはありませんので、治療をしないとこれらの症状が進行し、命に関わる状態になってしまいます。 白血病にはどのような検査・治療を行いますか? 白血病細胞は血液の中を流れていますので、手術で治療するのではなく、薬を使った治療(=化学療法)をします。 数十年前までは、小児の白血病はほとんど治らない病気でしたが、薬の適切な使い方や治療を手助けする支持療法などの進歩によって、長期生存率は向上しました。 なるべく高い確率で治し、かつ副作用を最小限にとどめるためには、白血病細胞の性質をよく調べて分類をし、その特徴にあった薬の組み合わせと量で治療をすることがとても重要です。 白血病の分類の一つが「急性」と「慢性」および「リンパ性」と「骨髄性」の分類です。 骨髄の中にみられた白血病細胞を調べた結果によって、例えば「急性骨髄性白血病(AMLと略します)」と分類されます。 急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病(ALLと略します)は共通する薬を一部に使いますが、治療の全体としてはかなり異なりますので、この分類をしっかりすることがとても重要です。 急性骨髄性白血病は、FAB分類という分類でM0からM7まで分けられますが、この数字はいい・悪いという意味ではありません。 急性骨髄性白血病と診断が確定したら、抗がん剤を複数組み合わせた治療を行います。 そこで、最初に白血病細胞に様々な検査を行います。 結果は後日わかるものが多いので、まずは治療をはじめ、その結果によって治療の強さを調整します。 このようにして、病気の細胞の「てごわさ」によって治療の強度を調整すること(層別化といいます)が、白血病の治療でとても大事だと考えられています。 また、脳は髄液という水の中に浮かんでいますが、この髄液の中には点滴などで投与した薬は到達しにくい構造になっています。 本来は脳を守るための機能ですが、白血病の治療をする上ではむしろ問題になることがあり、飲み薬や点滴だけで治療を行うと、髄液の中から白血病が再発することがあります。 髄液の中からの再発(中枢神経再発)する確率を減らすために、髄腔内注射(髄注)が行われます。 背骨の間から細い針を刺し、直接髄液の中に薬を投与します。 臨床試験とはなんですか? 白血病の治療をよりよいものにするために、国内外で「臨床試験」という形で治療が行われてきています。 再発した白血病などの一部の特別な場合を除き、「試験」といっても効果が不確実な薬剤を試しに使うのではありません。 急性骨髄性白血病の臨床試験では、これまでに行われた国内外の治療を振り返り、さらに改善させようとした治療計画で治療を行います。 ただ、その改善させたつもりの治療計画がほんとうに安全で効果があるのか、確認しながら行っていきますので「臨床試験」という言葉が使われます。 日本を含めた世界各国で臨床試験が行われ、その結果を基にして新たな臨床試験を行う、ということを繰り返して白血病の長期生存率は大きく向上しました。 臨床試験には参加するための基準があります。 現在行われている臨床試験に参加が可能であれば、担当の医師から臨床試験の治療計画の内容について説明を受けてください。 担当の医師と相談しながら、臨床試験に参加して治療を行うか、もしくは以前まで行われていた治療で行うか、強制されることなく決めることができます。 臨床試験に参加して治療を受けた場合でも、治療開始後の状況によっていつでも試験治療を受けるのをやめることができます。 ただ、臨床試験に参加せずに治療を受けたのに、途中から臨床試験に参加することはできません。 治療の期間はどれくらいですか? 治療の内容によって多少異なりますが、入院が必要な治療が7-9か月です。 この期間はずっと入院しているのではなく、治療と治療のあいまに外泊にいくことや、一時的に退院して自宅で過ごすことができます。 ただ、治療中の多くの期間は治療薬の点滴をしているか、もしくは「6. 治療の副作用にはどのようなものがありますか?」で述べるように白血球が減って免疫が弱い状態になっていることが多いため、ほとんどの期間を病院で過ごしていただくことになります。 学校に通っていたお子さんは、病院内にある「院内学級」に転校していただいて、治療中も学習の遅れが最小限になるようにします。 入院治療が終わったら、それまで通学していた学校に復学することや、幼稚園や保育園などに通園することが可能です。 治療の副作用にはどのようなものがありますか? 急性骨髄性白血病の治療には抗がん剤が用いられます。 抗がん剤はおおまかには「増える細胞を倒す薬剤」なので、白血病細胞に効果がありますが、正常な細胞で増える速度が速い細胞に影響が出ます。 増える速度が速い細胞の代表が正常な血液の細胞です。 そのため、抗がん剤を使うと、血液を作る力が一時的に抑制されます(骨髄抑制)。 つまり、抗がん剤によって白血病による症状と同じような状態になります。 ただし、抗がん剤の副作用は一時的なので、ある程度の時間が経過すれば血液を作る力は回復します。 その回復を待つ間、赤血球や血小板の減少に対しては輸血を行って対応します。 輸血については病院ごとに別の説明文書がありますが、アレルギーや感染症などの危険性があります。 日本では、輸血に対する検査は高い精度で行われているため、輸血を解して感染症にかかる確率は低いですが、ないわけではありません。 そのため、輸血の回数は最小限にとどめるようにします。 また、白血球の減少は輸血で補うことはできませんので、白血球の回復を促す薬を使いながら待つことになります。 白血球の減少している間は免疫力が低下しているため、外泊に出ることはできません。 熱が出た場合はたとえ元気であっても重篤な感染症になってしまう可能性があるため、抗生物質を早めに使うことになります。 また、免疫力の低下している状態が長く続くと「ニューモシスチス肺炎 カリニ肺炎 」という肺炎になってしまうことがあるため、予防するために「ST合剤(バクタ、ダイフェン)」という薬を週に3日飲むことが必要です。 白血球の減少中に感染症を発症すると、生命に危険が及ぶような危険な状態になることもあります。 また、抗がん剤の影響が臓器におよび、重篤な合併症をきたすこともあります。 しかし、輸血による感染症や、感染症などの合併症を避けるあまり抗がん剤治療を弱めすぎてしまうと、白血病の治る確率が下がってしまいます。 白血病の長期生存はここ数十年でどんどん向上していますが、輸血が確実にできるようになったこと、抗生剤による感染対策などの補助治療が向上したために強い治療が可能になったこと、が大きく貢献しています。 最終的に元気な状態で治る確率を高くするためには、一定の強度で治療を行うことが必要です。 髪の毛の細胞も増える速度が速いため、治療中は髪の毛が抜けてしまいます。 抗がん剤が投与されると2週間後ぐらいから抜け始め、入院治療の間は髪の毛がほとんどない状態になります。 入院治療が終われば髪の毛は生えてきますが、最初のころは少しくりくりした髪の毛のことが多いです。 粘膜の細胞も増える速度が速いので、治療によって口内炎が起こったり、下痢をしたりすることもあります。 また、抗がん剤は吐き気も引き起こします。 これらに対しては、痛み止めや吐き気止めを使って手助けをします。 また、抗がん剤が体に入ることで、腎臓や肝臓に負担がかかることがあります。 ほとんどの影響は一時的ですが、稀に機能の低下が残ることがあります。 そのほか、それぞれの抗がん剤に特有な副作用があります。 「キロサイド」は結膜炎などのアレルギー症状をきたすことがあります。 「ノバントロン」や「イダマイシン」は多く使うことによって心臓に機能障害をきたすことがあります。 いずれも治療には重要な薬剤なので、それぞれに対策をして負担を最小限にすることをめざしつつ、治る確率が高くなるように治療を行います。 治療中にはどのような検査をしますか? 治療の効果を判定するために、定期的に骨髄検査を行います。 この状態を「寛解」と言います。 まずはこの状態を目指して治療を行います。 「寛解」にいたることはとても大事ですが、そこで治療を終了すると、骨髄検査では見えないだけでまだたくさん残っている白血病細胞がまた増えてきてしまい、高い確率で白血病が再発します。 ですので、寛解後にも治療を続けることが必要です。 輸血を最小限にするために、また、肝臓や腎臓などにダメージが起き始めていないかを確認するために、治療中は週に2-3回の頻度で採血を行います。 治療薬を投与するためには点滴も必要なので、通常は中心静脈カテーテルをいれ、そこから点滴や採血を行います。 中心静脈カテーテルについては、「8. 中心静脈カテーテルとはなんですか?」を参照してください。 ヘモグロビン値が7ぐらいを目安に赤血球輸血を、血小板数で1-2万ぐらいを目安に血小板輸血を行います。 ただし、治療の内容や曜日の関係で、この数字よりも高くても輸血が必要なこともあります。 また、中心静脈カテーテルを挿入するなど、出血の可能性がある処置をする場合には、前もって血小板の値を高めにしておきます。 中心静脈カテーテルとはなんですか? 白血病の治療に使う薬のほとんどは点滴で投与します。 一般的に行うような手などに留置した点滴は、大抵の場合は3-5日ぐらいで薬が入らなくなり、そのつど点滴の針を刺しかえることが必要になります。 また、「7. 治療中にはどのような検査をしますか?」でもふれたように、入院中は頻繁に採血することが必要になります。 これらの採血や点滴留置によるお子さんの負担を減らすために、中心静脈カテーテル CVカテーテルともいいます を使って治療するのが一般的です。 中心静脈カテーテルは、首の血管や鎖骨付近の血管を用いて管の先端を体の中心近くの血管まで届かせるものです。 体の外には鎖骨の下あたりから出てくる形になります。 中心静脈カテーテルは、麻酔をかけて手術室で挿入します。 治療に関連した薬はごく一部のものを除いて中心静脈カテーテルから投与することができますし、採血もカテーテルから行いますので、体に針をさす回数は格段に減らすことができます。 また、白血病の治療に使う薬の中には、皮下などに漏れると炎症を起こす薬剤もありますが、中心静脈カテーテルからであれば安全に投与することができます。 予定された治療が終了した段階で、中心静脈カテーテルを抜きます。 その一方で、体に異物をいれておくことになりますので、中心静脈カテーテルにばい菌がついてしまい熱がでることがあります。 その場合は原則としてカテーテルを抜く必要があります。 また、抜けにくいように工夫がなされていますが、使っているうちに自然に抜けてしまうこともあります。 また、カテーテルの先端は血液の中にありますので、治療の合間などで使わない時も、固まらないようにするためにヘパリンという薬を薄めたものを定期的に通す必要があります(外泊などの際にはご自宅で保護者の方にお願いすることになります)。 ただ、そのような対策をとってもカテーテルが詰まってしまう場合があります。 詰まったカテーテルはやはり抜く必要があります。 治療中、特に気を付ける時期はありますか? 治療の最初の時期は、白血病細胞がたくさんある状態で治療を開始しますので、治療によって白血病細胞が一気に壊れ、その残骸が体内にあふれてしまい、腎臓の処理能力を超えてしまうことがあります。 これを予防するために、治療の最初の1-2週間は点滴を多めにして、残骸を薄めて対処をします。 また、残骸の中で「尿酸」という物質は腎臓に対して悪影響がありますので、尿酸を分解するラスリテック(またはザイロリック)という薬を使うことがあります。 また、最初の治療の段階では、白血病細胞によって血液を作る力が抑えられている状態にもかかわらず、血液細胞に影響がある薬を使うことになります。 そのため、合併症が最もおこりやすいのは最初の治療ですので、より慎重に治療を行います。 いったん寛解に至った後も、治療によって白血球が少なくなっている期間は、感染症が起こると重症になりやすい時期なので、その対策として抗生物質や抗真菌(かび)剤の投与を行うことがあります。 実際に発熱などの症状が見られた場合には、速やかに抗生物質の投与を開始する、もしくは変更する必要があります。 どんなに気を使っても、空気中にいるばい菌や自分自身の体にいるばい菌によって感染症を起こすことはありますが、感染症を起こす確率をなるべく減らすために、体調が悪い方の面会は控える、面会前に手洗いをする、などについては普段から気をつけましょう。 また、ご家族で、水痘(みずぼうそう)やおたふくかぜなどの「予防接種をしていない」かつ「かかったこともない」のであれば、予防接種をすることをお願いします。 インフルエンザの予防接種もぜひお勧めします。 白血病は治るのですか? 「治療中にはどのような検査をしますか?」の項に書かれている通り、寛解の状態になった後も治療を続けることが必要です。 しかし、寛解の状態では骨髄検査でも白血病細胞は見つからなくなるため、途中の段階で「治った」かを判定することはできません。 白血病細胞の特徴を調べた検査の結果や、初期治療に対する反応など様々な要素を総合し、最も治癒率が高いと推定される薬剤の量と期間で治療を行います。 治療が終了した段階でも白血病の細胞が残っていた場合には、白血病細胞が増殖し、症状が出現したり、検査で検出されたりすることになり、「再発」という状態になります。 まれに治療中にもかかわらず白血病細胞が勢いを盛り返して再発することもあります。 再発の多くは、治療が終了してから2年以内にみられます。 すなわち、治療が終了して2年たっても特に症状がなく、血液検査にも異常がなければ、治った可能性は高いと考えます。 4年たっても特に問題がなければ、「例外的な場合を除いて治ったと考えてもいい」とお伝えしています。 ただし、完全に再発の可能性がなくなるのは何年後か、ということはまだ分かっていません。 そのため、厳密な意味で「治癒率」という言葉を使うことはできずに、「長期生存率」という言葉で表現します。 骨髄移植をする可能性はありますか? 骨髄移植と同じような治療が臍帯血や末梢血幹細胞などを使ってもできるようになったので、最近では「造血幹細胞移植」と呼びます。 造血幹細胞移植は白血病の治療で最も強力なものですが、その一方で体にあたえる影響も大きいです。 そのため、化学療法のみでは長期生存率が低いと考えられる場合にのみ造血幹細胞移植を選択します。 具体的には、• 白血病細胞の特徴を調べた結果、通常の化学療法のみでは再発率が高いと予想された場合• 化学療法を開始しても白血病細胞がなかなか減らない場合• 再発してしまった場合 これらの場合には造血幹細胞移植が選択肢として考えられます。 造血幹細胞移植について詳しくお知りになりたい場合、造血幹細胞移植の説明文書をご参照ください。 白血病はなぜ発症するのでしょうか?遺伝や環境は関連しますか? 小児の白血病の発症は、まれな例外を除いて、遺伝や生活の環境などの特定の原因による影響は少ない、と考えられています。 細胞は日々分裂していますが、増える量は厳密に制御されています。 分裂して増える過程で、DNAという細胞の設計図をコピーして使いますが、そのコピーはとても正確ですが、何万回・何十万回とコピーすると間違いが起こることがあります。 間違いのある設計図で作られた細胞はほとんど場合は排除されますが、まれに排除されずに、しかも過剰に増えるような「間違い細胞」ができてしまうことがあり、これががん細胞です。 たばこと肺がんの関係はよく知られていますが、これは喫煙がこの「間違い」が起こる確率を増やすためと考えられています。 しかし、小児の白血病の場合は、特殊な場合を除いて発症の誘因となるようなものはなく、偶然の確率で起こる病気だとされています。 もっと早期に診断したほうがよかったのですか? 白血病の治癒率に一番影響するのは、白血病細胞自体の性質です。 また、治療が不十分な場合も治癒率が下がります。 つまり、治癒率をあげるためには、しっかりと白血病細胞の特徴をつかみ、それにあった治療を十分にできることが最も重要です。 白血病のお子さんの経過を振り返ってみると、診断されるよりも以前から症状があったことがほとんどです。 症状が出始めた段階で検査を行えば診断できた可能性はありますが、白血病を早期に診断したとしても、最終的になおる確率にはほとんど影響しません。 治療の終了後に残るような影響はありますか? 現在行われている化学療法によって、治療終了後に著しい影響を残すことは少ないと考えています(造血幹細胞移植を除く)。 小児期に抗がん剤を使った治療を行いますが、重い合併症を併発して影響が残ってしまった場合や造血幹細胞移植を行った場合を除き、身体的・知的な発達に大きな影響はないと考えられます。 しかし、治療に使う薬によって、まれに成長障害・内分泌障害 ホルモンの不足 ・その他の臓器の障害がおこることがあります。 これらの問題は成長してはじめて明らかになる場合もあるため、少なくとも20歳までは定期的に外来に通院していただくことをお願いしています。 しかし、現在、日本人の死因の中でがんはもっとも多く、抗がん剤治療を受けていない人でも約半数の方が生涯の中でがんを経験します。 そのため、もし二次がんを発症した場合でも、抗がん剤治療と関係があるのか、つまり治療を受けなかったらその「がん」を発症しなかったかどうかは分かりません。 二次がんは重要な合併症ですので、関連が強いと疑われる薬剤などは可能な限り少なくするような治療を行いますが、「6. 治療の副作用にはどのようなものがありますか?」でも述べたように、過剰に治療を弱めることは、白血病の治る確率を下げてしまいます。 そのため、白血病のお子さんが元気に成長して一生を過ごすことができる確率が最も高いと考えられる治療を行いたいと考えています。 退院後に気を付けることはありますか? 「白血病は治るのですか?」でも書かれている通り、再発の可能性はどの時期でも「絶対にない」と言い切ることはできません。 ですが、生活の中の一般的なできごとが再発する・しないに影響することはありません。 疲れたら再発しやすくなる、などということはありませんので、体力面で問題がない範囲で発症前と同じ日常生活に戻って構いません。 ただし、入院によって筋力が落ちていることが多いので、通学を再開する最初の時期は短い時間のみからはじめ、徐々に時間を増やすことをお勧めします。 再発はどのような症状でわかることが多いですか? 治療が終わってすぐのころは1-2カ月に1回の血液検査を行いますので、症状が出る前に検査値の異常で見つかることが多いです。 症状が出るとしたら、疲れやすくなる、血が止まりにくくなる、感染症がなかなか治らなくなる、といったものがみられます。 また、白血病細胞は髄液の中に再発することもあります(「3. 白血病にはどのような検査・治療を行いますか?」の最後の部分を参照してください)。 その場合は頭が痛い、吐き気がする、ものが二重に見える、などの症状が現れます。 また、白血病がかたまりを作ってしこりをつくることがありますし、男の子の場合には睾丸 精巣 が腫れて大きくなることがあります。 ただし、「13. もっと早期に診断したほうがよかったのですか?」にもある通り、白血病の治療において早期に診断することは治療の最終的な結果には影響しません。 これは再発時も同じです。 ですので、上記のような症状がみられた時も、緊急で受診していただく必要はありません。 白血病に関係する症状であれば改善することはありませんので、しばらくは白血病と関係ないものとして対処をし、もし症状がよくなったら再発ではないと判断してください。 改善が見られない場合や、症状がひどい場合は、担当医にご相談ください。 治療に関して公費負担の制度などはありますか? 白血病は「小児慢性特定疾病」の対象疾患です。 市区町村の窓口などに申請をしていただければ、申請以降に白血病に関連した治療の費用は公費の補助が受けられます。 ただし、白血病と関係ない病気(虫歯など)・けがなどは通常の保険診療で請求が発生します。 また、小さなお子さんの場合のミルク代など、もともと保険診療に含まれないものについては負担額が発生します。

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白血病の病態、診断、治療について

急性リンパ性白血病 看護

白血病の概念 白血球の悪性腫瘍性疾患のことを言います。 造血系の細胞が無制限に増殖する疾患です。 分類 白血病は 急性と 慢性に分けられます。 急性と慢性の違いは、疾患の経過時間ではなく、白血球の分化・成熟過程のどの段階で癌化したかによります。 急性では白血球が未熟な段階で、慢性ではある程度成熟した段階で癌化すると考えるとわかりやすいと思います。 急性白血病 : 未分化な白血病が骨髄内で無制限に増殖します。 慢性白血病 : 成熟した白血病が末梢血液内で増加します。 さらに、、癌化する白血球の違いによって 骨髄性(顆粒球系)と リンパ性に分けられます。 未熟な白血球で骨髄内が埋め尽くされ他の造血幹細胞を押しつぶします。 そのため、骨髄内の造血幹細胞が減少し、 汎血球減少になります。 急性白血成因 遺伝子レベルでの異常が原因になっていると考えられますが、詳しいことはわかっていません。 急性白血の鑑別診断 骨髄を検査して、 芽球の増加(30%以上)がみられた場合、急性白血病であるとわかります。 その後、細胞の形態や ミエロペルオキシダーゼ(MPO)染色、染色体、遺伝子などを調べることで鑑別を行います。 ミエロペルオキシダーゼ(MPO)染色 MPOは、 好中球の顆粒に含まれる殺菌作用をもつ酵素です。 白血病細胞が骨髄系(陽性率3%以上)かリンパ系(3%未満)かを鑑別するのに用います。 Auer(アウエル)小体 急性前骨髄球性白血病でみられます。 アウエル小体はアズール顆粒というものが集まり融合してできています。 このアウエル小体は、 トロンボプラスチン様物質であるため、白血病細胞が壊れて血管内に出てくると、血液凝固が起こり 播種性血管内凝固症候群(DIC)を発症します。 急性白血の治療 治療の目標としては、白血病の根絶ですが、まずは完全寛解(社会復帰可能な状態)を目指し、できるだけ速く抗悪性腫瘍薬の多剤併用投与を行います。 その後、地固め療法(寛解をさらに確実にする)、維持・強化療法(白血病細胞根絶に向けての治療)の順で治療を進めていきます。 参考) 完全寛解した状態でも、体内には10^9個ほど白血病細胞が残っており、これを微小残存病変(MRD)といいます。 MRDは再発の原因となるため、PCR法によってMRDを検出し、治療効果を判定し、治療方針を決めることが重要になります。 地固め療法では、アントラサイクリン、シタラビンのほかに、エトポシドやビンカアルカロイドを加えた化学療法を行っていきます。 急性骨髄性白血病の約9割は完全寛解でき、そのうち約3割は治癒します。 しかし、レチノイン酸症候群と呼ばれる呼吸不全が起きる可能性があるため、 予防としてアントラサイクリンを併用します。 急性前骨髄球性白血病で抗がん剤を用いない理由 この白血病では、 アウエル小体と呼ばれるものがみられます。 ここに抗がん剤を投与すると細胞が壊れてしまい、アウエル小体の中身も出てきます。 そうするとアウエル小体の中身はトロンボプラスチン様物質であるため、血管内で血液凝固が起こり播種性血管内凝固症候群(DIC)を発症してしまいます。 そのため、急性前骨髄球性白血病では トレチノインを用います。 このトレチノインは、前骨髄球の促進を促す作用があります。 そのため、トレチノインを投与すると前骨髄球から好中球へと成長します。 この好中球の寿命は3~4日であるため、そのまま死滅していきます。 そうするとアウエル小体を破壊することなく減らしていくことができます。 慢性骨髄性白血病 慢性骨髄性白血病の概念 造血幹細胞の一部が突然変異( フィラデルフィア染色体の出現)を起こし、各成熟段階の顆粒球の増加が起こります。 治療しなかった場合、約5年ほど慢性期が続いた後、芽球が増加し、急性白血病に似た病態(急性転化)になり、死亡します。 ここでのポイントは、急性白血病とは異なり、 各成熟段階の好中球が出現しつつ、末梢白血球が増加します。 慢性骨髄性白血病の成因 9番目と22番目の染色体の 相互転座によってフィラデルフィア染色体という異常な染色体ができ、それが白血球の癌化に関与しています。 9番染色体と22番染色体の相互転座によって、22番染色体上のbcrと9番染色体のablが複合体を形成し、 融合遺伝子bcr-ablができます。 これより産生されるBCR-ABLタンパクは、 活性化状態が続いたチロシンキナーゼで、 常にアポトーシス抑制遺伝子の転写を促進し続けるため、細胞の不死化を引き起こします。 慢性骨髄性白血病の症状 慢性期では無症状であることが多く、健康診断などで発見されることが多いです。 症状として脾腫が現れることがあります。 これは増えた細胞が骨髄以外の臓器に流れていくためです。 そのため、左側の腹部膨満感を感じて病院に行くことが多いです。 また、脾腫が起こっているため疲労感や倦怠感、微熱やその他にも血小板数の増加などの症状も現れます。 慢性骨髄性白血病の治療 骨髄移植を行うことができれば完治が期待できますが、適合者を見つけることが難しいです。 そのため、現在ではチロシンキナーゼ阻害薬のイマチニブを用いることが多いです。 成人T細胞白血病 成人T細胞白血病の概念 RNAウイルスである レトロウイルスのHTLV-1の感染によって引き起こされる難治性の T細胞増殖性疾患です。 患者の出身地が 九州に多いという報告があります。 また、HTLV-1の 感染経路は母乳を介したものが多いです。 感染してから 発症までに30年から50年ほどかかります。 参考)発症メカニズム HTLV-1に感染すると、HTLV-1はCD4陽性のT細胞に感染します。 そして、HTLV-1のRNAをDNAに逆転写し、宿主のDNAに組み込まれます。 組み込まれたDNAはすぐには発現せず、30から50年ほど潜伏します。 その後、組み込まれたDNAが発現し、さらに遺伝異常が加わることで、感染したT細胞は癌化します。 この癌化したT細胞は、IL-2とその受容体を産生している末梢血やリンパ節に浸潤していき、成人T細胞白血病を発症します。 成人T細胞白血病の症状 症状としては各組織に浸潤していくため、リンパ節の腫大や、肝脾腫、皮膚症状などを引き起こします。 また、 正常なT細胞が減少するため免疫機能が低下し、感染しやすくなります。 腫瘍細胞による副甲状腺ホルモン関連ペプチドの産生増加によって高カルシウム血症も起きてきます。 成人T細胞白血病の治療 効果の高い治療法は現在のところありません。 慢性リンパ性白血病 慢性リンパ性白血病の概念 単クローン性に増殖した CD5陽性のBリンパ球がいろいろなところに蓄積することで生じる腫瘍性疾患です。 慢性リンパ性白血病は、全白血病の3%と日本ではまれな疾患です。 50歳以上の中高年に多く、男性に多いです。 慢性リンパ性白血病の成因 染色体の異常などが考えられているが、詳しいことはわかっておらず、原因は不明です。 慢性リンパ性白血病の症状 発症はとてもゆっくりであるため、自覚症状はみられません。 そのため多くの人は健康診断や他の病気の検査などで発見されることが多いです。 症状として多いのは、全身倦怠感や脾腫、リンパ節腫大、発熱などがあります。 慢性リンパ性白血病の治療 アルキル化薬の内服が中心でしたが、近年、プリンアナログ(フルダラビンなど)や分子標的療法の有効性が確立されてきています。

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